店の名はEA(Air)。空気を意味するこの言葉は、南太平洋に浮かぶ小さな島で、パパラギの本の舞台になった西サモアの言葉です。空気が動いて風になる、旗がはためくことにより風の存在を知る。空気を視覚的にとらえ、自然の中で生かされていることを実感する、そんな原点としての空気という言葉から名付けました。
この命名に当たっては、永年南太平洋の島々のフィールド・ワークをなさっている国立民族博物館の杉本尚次名誉教授と千里文化財団の三原健史氏のご協力を得ました。
振り返ってみますと、提案に賛同し、旗を依頼してくださった一人一人の力が、わたしを支え、仕事を続ける何よりの糧と励みでありました。
旗は、かつてその多くがイデオロギーの象徴としてまた所有権を主張するために使われてきました。最近しばしば目にする映像には民族と民族が対立する中で旗を高らかに掲げ持っています。でもわたしの提案する旗は、旗を通して楽しい会話が広がり、町にはほのぼのとしたコミュニケーションの輪(和)が生まれる人間賛歌の旗です。
一枚の布が風に翻り、太陽の光を受けて色彩がはじけて輝く、この空気の中に、人が生きていることを実感できる自然賛歌の旗でありたいと願って作り続けています。
Posted by KeikoFukui at 02:00:02. Filed under: General
TrackBacks