テーマは「平成の祇園祭礼図屏風」六曲一双の屏風は室町蛸薬師の山本家のお店のエントランスに飾られました。千年二千年と続くであろう祇園祭りにこの屏風がよりそっていくと思うと感無量の思いです。25年前鯉山町の会長であった故野口安左衛門氏の三女の智代さんが山本家に嫁がれ屏風の製作を依頼されました。奇しくも本年の巡行の17日は故野口氏の23回忌にあたります。名も無い私に一世一代のハレの舞台を飾る旗をつくらせて下さった時と同じく背中を押して下さったように感じます。
三年前から取材をはじめ製作がはじまりましたがこの大きなテーマは生半可なものではありませんでした。取り組み姿勢を問われるようなことがさまざまおこりました。各鉾と山にはご神体が鎮座し、一ヶ月の精進潔斎をして望むお祭です。そして2011年に東北の震災がありました。祇園祭はこの3・11と同規模の津波災害だったと伝えられる869年の貞観地震の年にはじめられたと聞きます。屏風の製作はこの東北の鎮魂と再生、そして人から人に受け継がれる未来への希望を託して製作しなければならないと気づかせていただきました。
この製作にあたり多くの方々にご協力をいただき感謝申し上げます。
Posted by KeikoFukui at 23:11:19. Filed under: General
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